「企業は民主主義を損ねる」と批判されてきた理由 企業を「腐敗した存在」にしないための方策
至るところで聞かれる企業への批判
今では企業への批判は至るところで聞かれる。企業は飽くなき利潤の追求によって、労働者を搾取している。企業は天然資源を使い果たし、環境を破壊している。
企業はずる賢いやり口で消費者を害し、価格を吊り上げている。このような企業の悪しき行為のリストはまだまだ続く。おかげで批評家たちは飯の種に困らない。
トーマス・ジェファーソンは次のように書いている。「金にものをいわせる企業という特権階級を、まだ生まれて間もない時期につぶしておくべきだった。今や政府に力競べを挑み、国の法律を無視するまでになっている」。
カール・マルクスは次のように書いた。企業は「創設者や投機師や名ばかりの経営者の姿をした、新しいタイプの寄生者である。企業の創設や、株式の発行や、株式の投機に関して、手練手管や不正のかぎりを尽くすためのすべてを備えた組織である」。
個々の企業に向けられた批判の言葉はさらに饒舌だ。
18世紀の英国の政治思想家エドマンド・バークは東インド会社のことを論じて、次のように断じた。「この唾棄すべき企業は、やがて、まるで毒蛇のように、自分を慈悲深く育んでくれた国に破滅をもたらすだろう」。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら