くっきり体に残る「傷痕」を治す最新ケアの超知識 帝王切開や手術でできた傷に悩む人は多い

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「始めのうちは滲出液がたくさん出るので驚くかもしれませんが、そんなに頻回に交換する必要はありません、多くても1日に1回か2回です、そのうち治ってくると滲出液が減ってきますので、数日に1回くらいでよくなります。一方で、膿(うみ)が出ているような傷、出血が止まらない傷には使わないようにしましょう。使っていて赤く腫れてきたり、痛みがでてきたりしたら、医療機関で診てもらってください」(村松さん)

すり傷や靴擦れぐらいであれば、1~2週間ぐらいできれいに治るそうだ。

続いて、できてしまった傷痕を目立たなくするケアについても、村松さんに聞いた。

傷痕と一口に言ってもいくつかのタイプがある。専門用語になるが、それらを「未成熟瘢痕(はんこん)」「成熟瘢痕」「肥厚性瘢痕、ケロイド」「瘢痕拘縮(こうしゅく)」と呼ぶ。

瘢痕とは傷痕のことだ(下の表)。傷痕のタイプは形状で判断するため、傷を負った理由(刃物で切ったとか、転んで擦った、ニキビ、手術とか)や種類(すり傷、切り傷など)はあまり関係ない。

このうちセルフケアができる、あるいは必要なのは、未成熟瘢痕や肥厚性瘢痕、ケロイドの3つ。とくに、できたばかりの未成熟瘢痕にはケアが有効だという。

村松さんによると、ケアに必要なのは「保湿」「遮光」「保護」の3つ。

ケガや傷の治療だけでなく、傷痕になってからも必要なのが保湿だ。心当たりがある人もいるかもしれないが、傷痕が乾燥するとかゆみや痛みが出ることがある。そこを掻いてしまうと新たに傷が付いてしまい、そこで色素沈着を起こしかねない。

保湿は市販されている保湿剤などでも十分。なかでも、ヘパリン類似物質やワセリン、ヒルロイド、ビタミンAやEなどの成分が入っているものが○。

「クリームタイプでもオイルタイプでもOKです。ご自身の使い勝手のよいものを選んでください。使い続けることが大事ですので。ちなみに、妊娠線も一種の傷痕です。お腹が大きくなって皮膚が割れるのを防ぐために、予防として保湿剤などを使うという手もあります。保湿によって皮膚が柔らかい状態になるので、伸縮性が出て妊娠線をある程度は予防することができます」(村松さん)

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