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米覇権に挑む「中国標準2035」 中国版GPS完成に続き「標準」を握ることで通信ネットワーク掌握を狙う

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  • 小原 凡司 笹川平和財団上席フェロー
6月23日に55基目の人工衛星が打ち上げられ、中国版GPS「北斗」システムが完成した(ロイター/アフロ)

6月23日、30基の人工衛星から成る中国版GPS(全地球測位システム)「北斗3号」システムの最後の1基が打ち上げられた。「北斗」シリーズ全体では55基目となる。

中国は、2000年後半に実証システム「北斗1号」の衛星を打ち上げ、12年末に測位誤差10メートルの「北斗2号」のアジア太平洋地域向けサービスを開始し、18年に19基の衛星をもって「北斗3号」の基本ネットワークを構築した。完成形の「北斗3号」は中国周辺ではセンチメートル単位の測位精度を誇る。「北斗」には通信機能も追加され、35年までに、インターネットにいつでも、どこからでもアクセスする能力とAI(人工知能)機能を持つ総合システムに発展する計画である。

19年には世界で102基のロケットが打ち上げられ、そのうち34基は中国が打ち上げたものだ。こうした状況からも、中国の積極的な衛星ネットワーク構築の姿勢が理解できる。その背景の1つが1991年の湾岸戦争である。中国も「ネットワークを中心とした戦闘」の必要性を痛感したのだ。そもそも中国の宇宙開発は軍事と密接に関係している。中国の宇宙開発は56年の国防部第5研究院設立によって開始された。同研究院は、現在の中国航天(宇宙)科技集団有限公司である。

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