馬主として競馬にかかわる経営者がいる一方、かつて本気で騎手を目指し、その後はベンチャー企業経営者、経営コンサルタント、上場企業のトップを務めた異色の人物がいる。元ミクシィCEO(最高経営責任者)の朝倉祐介氏だ。
実家の近所に阪神競馬場があったことから競馬に魅了され、中学卒業を機に単身、オーストラリアの競馬騎手養成学校に入学した。身長が伸びすぎ、夢は果たせなかったが、「野球経験のある企業のトップが経営を野球に例えるように、僕は競馬で考えることが多い」(朝倉氏)。
その一つが人の育成、具体的には負荷のかけ方だ。
水たまりを嫌がる若い馬がいたら、そのときはまず自分が馬から降りて、水たまりに入ってみせる。場合によっては水をすくって馬の顔に引っかけたり、手綱を引いて強制的に入れたりする。びっくりして拒否反応を示すかもしれないが、それでも続けるという。馬は苦手なモノを自ら克服しようとはしない。適度に負荷をかけ続けなければ、いつまで経っても乗り越えられないからだ。繰り返しやればいずれ慣れてくる。
経営は戦略だけでなく実行させることが大事
「これは人間でも同じ」(朝倉氏)。負荷がかからなければ、いつまでも快適な場所に閉じこもりがちだ。そこで事業目標の達成に向けて、苦手なことにも取り組ませ、必要な負荷をかけて成長を促す。
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