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英国の離脱は当然 [Part2 分裂する欧州]

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  • 浜 矩子 同志社大学ビジネススクール教授
国民投票の結果、英国のEU離脱が決まったことを喜ぶ離脱派の人々。首相官邸近くのダウニング街にて(ロイター/ アフロ)

英国がEU(欧州連合)からの離脱を決断した。結果的に正しい選択をしたと考えられる。だが、これは、妥当な判断によるものか、それとも不当な判断がもたらしたものなのか。

まず、前者について。

英国は海洋国である。果敢に勢力範囲を押し広げた歴史が、大英帝国の形成につながった。英国紳士の誰もが、その胸の内深くに、果敢な“海賊魂”を潜ませている。

そんな英国精神には大陸欧州的な予定調和の世界がどうしてもなじまない。経済主導で、実利追求型で、成り行き任せ。それが英国流儀だ。片や大陸欧州流は、政治主導で、理念先行で、計画的である。何かにつけて、万事が水と油だ。

だが、だからといって、連帯できないことはない。互いの違いを尊重し合いながら、いざとなれば惜しげなく支え合う。何もつねに統一ルールに従っている必要はない。それが大人の付き合いだ。

そもそも今日のEUは多分に時代錯誤的なものがある。その歴史は1940年代末にさかのぼる。東西冷戦体制の黎明期だ。だが、今や21世紀、グローバル時代である。資本主義陣営と社会主義陣営が激しく対立しているわけではなく、モノや人が世界をより自由に動き回る時代。40年代末に描かれた設計図に従って、統合を深化させようとすればするほど、EUは今の時代に対応した進化を遂げる余地を失っていく。

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