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収束見えないお家騒動 クックパッドの泥沼 経営陣と社員に亀裂、現場混乱。社内は危機的

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(左)社長退任に追い込まれた穐田氏。多角化で急成長させた(06年撮影)(右)創業者の佐野氏は本業のレシピサイトで課金を主軸にすべきと主張(撮影:引地信彦)

終着点はどこにあるのか。急成長を続けてきたレシピサイト最大手のクックパッドが、経営体制をめぐる騒動で揺れに揺れている。2015年度は第1四半期から第4四半期まで、連続で売上高と営業利益が過去最高を更新するなど、業績は絶好調だ(図1)。一方で経営の混乱は収まらず、先行きは不透明である。

[図1]
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騒動の発端は今年1月。創業者で筆頭株主(約44%を保有)の佐野陽光氏が、「経営ビジョンに大きな歪みが出てきた」として、株主提案で取締役を刷新しようと動いたことだった。ただ、2月に会社側と佐野氏が歩み寄り、提案を一本化していた。

一度は収束に向かうかに見えたが、騒動は突然の社長交代劇で再燃する。

3月24日の株主総会後に開かれた取締役会。新事業や多角化を進め、近年の急成長を牽引した穐田(あきた)誉輝社長が続投するとみられていたが、まさかの退任。コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニー出身の岩田林平氏が新社長に就任したのだ。ある社員は「共同代表などの形で穐田氏にも代表権が残るはずだったが、取締役会で突然、反故にされた」と語る。

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