収束見えないお家騒動 クックパッドの泥沼 経営陣と社員に亀裂、現場混乱。社内は危機的
終着点はどこにあるのか。急成長を続けてきたレシピサイト最大手のクックパッドが、経営体制をめぐる騒動で揺れに揺れている。2015年度は第1四半期から第4四半期まで、連続で売上高と営業利益が過去最高を更新するなど、業績は絶好調だ(図1)。一方で経営の混乱は収まらず、先行きは不透明である。
騒動の発端は今年1月。創業者で筆頭株主(約44%を保有)の佐野陽光氏が、「経営ビジョンに大きな歪みが出てきた」として、株主提案で取締役を刷新しようと動いたことだった。ただ、2月に会社側と佐野氏が歩み寄り、提案を一本化していた。
一度は収束に向かうかに見えたが、騒動は突然の社長交代劇で再燃する。
3月24日の株主総会後に開かれた取締役会。新事業や多角化を進め、近年の急成長を牽引した穐田(あきた)誉輝社長が続投するとみられていたが、まさかの退任。コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニー出身の岩田林平氏が新社長に就任したのだ。ある社員は「共同代表などの形で穐田氏にも代表権が残るはずだったが、取締役会で突然、反故にされた」と語る。
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