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ファストフードの黒船 落日の“マック帝国"に

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日本市場に海外の外食チェーンが相次ぎ上陸。背景には何があるのか。

タコベルの渋谷道玄坂店。開店前から長蛇の列ができ、若い客の姿が目立った。(撮影:今井康一)

4月21日、午前10時前。渋谷の細い路地に200人を超す行列ができていた。視線の先にあるのは「タコベル」という米国発のメキシカンファストフード店だ。

この日、日本1号店を開いたタコベルは、ケンタッキーフライドチキンやピザハットを展開する、米ヤム・ブランズ傘下の企業。タコスやブリトーといったメキシコ料理を提供する飲食チェーンだ。米国を中心に世界で6500店を展開している。「日本にはメキシカンのチェーン店が存在しない。この分野で展開すること自体が差別化につながる」。タコベル インターナショナルのメリッサ・ロラ社長はこう意気込む。

ここ数年のうちに日本への進出を決めた外資系のファストフードチェーンはタコベルだけではない。世界33カ国で展開するハンバーガー店「カールス・ジュニア」は、2015年秋にも東京で1号店を開く予定。若い男性をターゲットに、ボリューム重視の商品で差別化を図る狙いだ。

米ニューヨークの店舗で行列が絶えないとうわさの「シェイク・シャック」も、16年中に東京に出店する計画だ。抗生物質を使わず飼育した牛の肉を用いるなど、素材への配慮が特長の同社は、現在9カ国で66店を展開している。

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