トランプ大統領、初の外遊で見せた2つの顔

あいまい戦術が現実化

 5月28日、トランプ米大統領(左)は、サウジアラビア訪問からG7サミットに至る初の外遊を終えて帰国の途に就いたが、この間同盟国側に相反する2つの顔を見せた。伊タオルミナで26日代表撮影(2017年 ロイター)

[タオルミナ(イタリア) 28日 ロイター] - トランプ米大統領は、サウジアラビア訪問から先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)に至る初の外遊を終えて帰国の途に就いたが、この間同盟国側に相反する2つの顔を見せた。

ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議では、他の加盟国を国防支出が足りないと批判し、記念撮影ではモンテネグロのマルコビッチ首相を押しのけて前に出る場面もあった。

一方、シチリア島タオルミナのG7サミットでは、貿易や温暖化対策などの込み入った議論について注意深く耳を傾け、カメラには微笑みを送り、ツイッターを通じた挑発的な発言もほぼ慎んだ。

どちらが本当の姿なのか?

こうしたトランプ氏の態度について、欧州の当局者らは安心と不安が入り交じった複雑な感情を抱いている。安心というのは、トランプ氏に欧州側の主張を傾聴する我慢強さがあったことだ。ただ主要な政策課題でわが道を行く姿勢は変わらず、どちらが本当の姿なのかと謎が深まった。

シンクタンク「センター・フォー・ア・ニュー・アメリカン・セキュリティー」のジュリアン・スミス氏は、トランプ氏のあいまい戦術が現実化したとの見方を示した上で「これは敵対国への対応としては相手に考えさせる効果を発揮するが、同盟国とのやり取りでは機能しない」と分析する。

G7の準備会合では、米国と他のメンバーの間で貿易や温暖化対策、対ロシア外交などで溝が埋まらなかったため、各国首脳は戦々恐々とした気持ちでサミットに臨んだ。ところが複数の当局者の話では、結果は恐れていたほど悪い事態にはならなかった。

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