勝ち続ける人が実践するたった「3秒」の習慣 「一瞬の選択」を最善なものにするテクニック

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弱い自分を受容しなければ、「本当の自分」は見えてこないのだ。また「本当の自分」が見えない人間には、自分という人間を真に機能させることは出来ない。困難を乗り越えるには、この「弱さの受容」こそが、もっとも必要な条件と言える。どんな圧力や負荷がかかっても、心に負荷がある時でもしなやかに「しなる」ことができる「竹のような心」こそ、真の「強さ」と言えるのだ。

真に強い人は、自分の弱さを認められる

以前中東某国で、任務にあたっていた際に、いわば「強い男」の代名詞のような人間に会った。百戦錬磨を誇るスナイパーだ。精神的にも体力的にも限界まで追い込まれる緊迫のミッションを乗り越えた「強者」である。しかしそんな彼が語ったのは意外な言葉であった。

「本音を言えば、いつだって怖い。しかし恐怖を見てみぬふりをして前に進んだのでは、真に困難を乗り越えることは出来ない。そしてどんなメンタルダメージからも人は、回復できないだろう」

率直な言葉である。誰もが認めるようなスーパーマンのような男ですら、実は目の前に困難が迫れば「怖い」のだ。自らの弱さを認め受容し、失敗があってもそれを認め許すこと――彼が語るように、真に困難を乗り越えようとするなら、強さとは一見真逆に思える「弱さを認めること」こそが、何より重要なのだ。そして、こうした「弱さの受容」をするからこそ、最善の選択ができるようになる。

では、どうしたら常に最善の選択をし続けられる「しなやかな強さ」を構築できるのか。それを可能にするために、意識的な「3秒」という時間を持つことを勧めたい。非常にシンプルかつ、場所も選ばず実行可能なテクニックだ。先にも述べたように、人生は選択の連続と言える。このテクニックは、何か行動に移す時、3秒間それが正しい選択であるかに意識を向けて、思いとどまる習慣をつけるというもの。自分の頭に浮かんだその「選択」に向かって行動する前に、それが本当に最善かどうかを3秒だけ思いとどまる、ただそれだけだ。

「これがうそ偽りなく、本当に最善の選択か」

そのようななるべく強い形で、自分に質問を投げかけるのがポイント。また、その選択に伴う行動が、難しいか難しくないかは、「とりあえず無視する」ことも重要だ。あれこれ考えるのではなく、自分の決断、選択が「最善か」ということだけに意識を向けよう。

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