「小学校に入れば育児は楽になる」は大ウソ! 企業・地域・家庭・PTAに知ってほしいこと

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これから季節が冬に向かい、日没がどんどん早くなります。子供をひとりで下校させるのは危ないのではないか? と悩んでいるお母さんもいます。可能な限り、そういった「超現場」の悩みをバカにせず、耳を傾けてあげてほしいなと思います。

<地域>子供たちが放課後を過ごす「学童」に期待

子供が小学校に上がると、「幼稚園の頃は働いていなかったが、そろそろ働きはじめたい」というお母さんも出てきます。地域によっては、そういう方が「学童やファミリーサポート(自治体が運営するもの)が足りていない。申請するだけでは使えない」ということで悩んでいたりします。

これは保育園の待機児童の問題とほぼ同じで、入所にはフルタイム勤務の人が有利であるため、たとえば「まず1日数時間の仕事から始めたい」という人のニーズを満たせていないのだと思います。再び働きたい人が望みどおり働けないことは、社会的に大きな損失なので、自治体にはぜひ頑張ってもらいたいと思います。

自分で利用し始めて感じたこととしては、学童も学校も同じ自治体が運営しているのに、相互連携があまりありません。うちの子の学校に限ったことなのかはわかりませんが、学校側が「学童に通うお子さんの保護者の方は……」と何かしらのレターを出す、ということが全然ないのです。そんなもんなのでしょうか。

最近は学校の敷地内にある学童も多く、安全面などを考えると大変良いことですが、場所は近いのにあくまで別組織なんだな……と感じることもあります。

ただ、よくよく思い返してみると、うちの親の時代には「学童がなかったから、自分たちで指導員を探して雇って運営した」と言っていたような……。私自身が小さい頃に通っていた学童と比べても、うちの子が今現在通っている環境の方がはるかに良くて、期待できます(ちなみに今は、専業主婦のご家庭でも放課後に学校を使えるクラブが運営されていたりもしますよね)。

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