「草の根」に分け入り現実をとらえよ--『あなたの中のリーダーへ』を書いた西水美恵子氏(ソフィアバンク・パートナー、元世界銀行副総裁)に聞く

「草の根」に分け入り現実をとらえよ--『あなたの中のリーダーへ』を書いた西水美恵子氏(ソフィアバンク・パートナー、元世界銀行副総裁)に聞く

海外で活躍する日本人女性が増えている。その先駆者である著者が、情熱あふれるメッセージの発信を続ける。中でも、働き方や組織文化を変えるリーダーシップ論に若い世代の賛同者が多いという。

──小学生のメル友もいるそうですね。

日本に在留する期間は短いが、メル友たちが全国にいっぱいいる。インターネットで検索して、ブログなどに私の本の感想を書いている方を見つけるとメールを出す。社会人は変な遠慮が出るらしいが、高校生や大学生はじゃんじゃんメールを返してくれる。中には小学6年生もいる。日本人は何を考えているのか、ネットエージャーから感触を得ることができる。

──「まず草の根から」は信条ですか。世界銀行では職員に「極貧生活」を体験させました。

世界銀行は貧困解消を使命としている。当たり前のことをしただけ。銀行はお客様をとことん知らなければならない。各国の国民が「株主」であり、その国民のためにならないことには貸せない。今の金融をダメにしているのは、おカネの動きだけを見て、おカネが何を作っているか、何を育てているかまで吟味しないことだ。ファイナンスと実経済のリアル、この裏と表をしっかり見ておかないと、いい仕事はできない。

特に世銀の場合は、相手国に「貸せないよ」と言わなければいけない。窓口が国を代表する政府の役人になる。発展途上国には「国民のことがわかっているのかね」とまず言わないといけない。大抵の政治家、官僚は私利私欲で動く。建設まで20年ぐらい待てばいい道路を造ろうとし、本来急ぐべき水道施設や学校、教員養成におカネを使う発想がない。

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