震災後、即、福岡へ移転 今後5年、東京で何があっても不思議はない--後藤玄利・ケンコーコム社長

震災後、即、福岡へ移転 今後5年、東京で何があっても不思議はない--後藤玄利・ケンコーコム社長

--2011年3月11日の東日本大震災を機に、日本の社会全体でもリスク管理への関心が高まりましたが、本社移転となると慎重になる企業が多いのが現状です。その中で、御社はだいぶ早い段階で本社機能の一部を福岡県に移すことを決断しました。

当社のネット通販サイト「ケンコーコム」は、健康食品を中心に日用雑貨や化粧品など17万点の商品を取り扱っています。

震災時は、水をはじめ需給が逼迫していたものをアグレッシブに確保しました。“ケンコーコムは生活を支えるライフラインである”とお客様に改めて認識していただけたのではないでしょうか。福岡オフィス新設も、“ライフライン”としての使命を果たすための取り組みの1つです。

僕は福島第一原発のメルトダウンをほぼ確信していたので、震災から10日ほどで本社機能の移転を決断しました。社員の福岡勤務は5月から開始しています。当時は国民に対して情報が開示されていませんでしたが、実際のところ官邸は最悪の事態を想定していたし、実際メルトダウンもしていたわけですよね。
 
 今となっては最悪の事態を免れたので当社の福岡移転は多少、大げさに映っているかもしれませんが、あの時点で判断をするだけの理由はあった。

後悔はしていません。昨年の3月11日以前に比べても、余震や放射能などいろいろな意味で首都圏はリスクが高まっています。今後5年間のことを考えれば、東京で何があっても不思議はない。
 
 僕は1%のリスクであれば切り捨てる場合も多いですし、東京に居続けても何も問題が起こらないかもしれないけど、さまざまな角度から5年後を見据えたうえで損がないと判断した。だから福岡へ移転しました。

リスク分散をしっかり行い、ビジネスを継続できる環境をきちんと作っておくことは、いずれにせよやっておかなければいけないことだと思います。

--なぜ移転先を福岡に決めたのでしょうか。社員は混乱しませんでしたか。

もともと福岡に物流センターがありましたし、取引先も多いので。賃料は東京の半分ですし、人件費も安い。

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