ハーバードビジネススクールが教えてくれたこと、教えてくれなかったこと 起業した卒業生3人の10年間 ビル・マーフィー・ジュニア著/藤原朝子訳 ~悪戦苦闘の起業物語をさわやかに描く

ハーバードビジネススクールが教えてくれたこと、教えてくれなかったこと 起業した卒業生3人の10年間 ビル・マーフィー・ジュニア著/藤原朝子訳 ~悪戦苦闘の起業物語をさわやかに描く

評者 津田倫男 フレームワーク・マネジメント代表取締役

評者は、米国のビジネススクール(以下BS)の卒業生(ハーバードではない)ではあるが、BSに行ったから成功した式の物語は評価しない。ところが本書は別格だ。起業の成功は、学校の成績や履修内容とはさほど関係ないことを3人の実例から説得力十分に著述する。

そもそも著者がこの3人を選んだ基準が面白い。「成功している」(年商が5000万ドル以上、個人報酬が2000万ドル以上)、「長期間続いている」(5年から10年で判定)は当然として、「正直である」(失敗も隠さず開示)という要素を必須とし、100人以上の候補者から絞り込んだ。

主人公3人の生い立ちや志向はそれぞれ違う。マーラ・マルコームは起業家を目指しながらコンサルタントになり、クリス・マイケルは軍勤務を経て、マーク・セネデラは投資家から起業家になった。いずれも成功したと思いきや、一転して危機が訪れ、その後も苦難が起きる。

それぞれが選んだ化粧品、軍関係者用サイト、就職サイトのビジネスを巡るピンチが三者三様に出現する。彼らが組んだパートナーも少しずつ入れ替わる。これはリアルだ。

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