北朝鮮軍事パレード、金第1書記の言葉の意味

なぜ「人民のため」と強調したのか

退役した軍人もパレードに参加していた(写真:REUTERS/Damir Sagolj)

10月10日に行われた北朝鮮の軍事パレード。朝鮮労働党創建70周年を記念する軍事パレードだったが、新兵器の登場も演説の内容もそれほど目を惹くものがなかった、というのが大方の評価だ。

軍事パレードの規模も内容も、2013年7月27日に行われた「戦勝記念日」(朝鮮戦争の休戦協定が締結された日)に行われたものとほぼ同じだった。ただ、軍人の参加が増え、市民の参加が少し減ったような印象を受けた。

2年前のパレードとほぼ同じ規模・内容

パレードに備えて大同江(テドン川)のほとりで出番を待つ車両(写真:REUTERS/Damir Sagolj)

前回2013年の軍事パレードとの違いを探してみると、次のようなことを指摘できる。

今回の軍事パレードには、日本の植民地時代の「抗日武装闘争」時期に活動した遊撃隊当時の制服を着た兵士たちが登場した。建国・社会主義革命のリーダーである朝鮮労働党の原点でもあり、これまでの70年間の歴史を誇示しようとする意図があったものと思われる。

また、中国側の出席者が"昇格"した。前回は中国共産党政治局委員の李源潮氏だったが、今回は政治局常務委員の劉雲山氏が出席した。関係が冷え込んでいたとされる中朝関係が好転するシグナルと見られている。

軍事パレードの先立つ10月9日、北朝鮮の金正恩第1書記は劉氏と会談。「(北朝鮮は)経済発展と民生改善に努力しており、平和的で安定的な外部環境が必要だ。今後も継続して南北関係の改善と半島情勢の安定に努力し、関連国との共同の努力を望んでいる」と述べた。関連国との共同努力について言及したことは、中国との政治面での関係改善を示唆したものであり、北朝鮮の核開発問題を扱う6カ国協議への復帰といった、周辺諸国との対話に前向きなシグナルとなるかもしれない。

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