米GAPが格安ブランドを日本投入 真の狙いは中国攻略

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ただ、台場に店を構える大手衣料専門店の幹部は「ファストファッションの店が多い渋谷や銀座ではないのが不思議」と首をかしげる。ダイバーシティ東京には、ZARAやH&M、ユニクロ、フォーエバー21も出店する。そのため、渋谷や銀座でなくてもファストファッションを購入する層の集客が見込めるとの見方もある。が、この幹部は「台場は中国人観光客が多いから中国進出の足掛かりとしても考えているのではないか」と指摘する。

すでにギャップは、成長を続ける中国市場におけるGAP店舗の拡大計画を進めている。「(中国など)新興国での低価格業態のニーズは日本以上に高い」(証券アナリスト)といわれる中、低価格に強みを持つオールド ネイビーの出店も俎上に載せているはずだ。

オールド ネイビーはアジア地域での成長を加速させる“起爆剤”となるのか。日本への初上陸はその試金石となりそうだ。

(鈴木良英 =週刊東洋経済2012年2月25日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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