ステンレス業界の苦渋、再編も業績改善の特効薬にならず

拡大
縮小

輸出は円高で採算悪化 海外勢の拡大もきつい

ステンレスは、鉄にクロムやニッケルを混ぜてさびにくくした素材だ。キッチンなどの住宅設備や家電製品に多く使用されているが、新設住宅着工数の低迷などで販売が振るわず供給過剰になっている。

そこに、追い打ちをかけているのが、主原料となるニッケルの価格高騰だ。価格の指標であるLME(ロンドン金属取引所)の相場は、投機資金の流入によって乱高下(図)。それにメーカーが対応できていない。客であるゼネコンなどに対して原料の上昇分を販売価格に上乗せするサーチャージ制度を導入しているが、需要が低迷する中では有名無実になっている。「上がるときはきちんと上がってくれないが、下がるときはすとんと下がる」とメーカー幹部は嘆く。


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