東京建物が巨額評価損、業界ドミノ倒しの予兆

東京建物が巨額評価損、業界ドミノ倒しの予兆

一デベロッパーの業績悪化で収まるか、それとも業界全体に飛び火するか。東京建物が発表した2011年12月期業績見通しの下方修正が波紋を呼んでいる。

12月12日、同社は最終損益を従来の60億円の黒字から720億円の大幅赤字に見直した。連結ベースで最終赤字に転落するのは1997年以来、14年ぶりだ。畑中誠社長は事実上、引責辞任する。

業績悪化の理由は、出資している特定目的会社(SPC)で巨額の評価損を計上したこと。中でも、東京の中野駅前、京橋3丁目、それに大阪の梅田北ヤードの3案件に関連する特別損失は、合計600億円弱に上る見込みだ。

SPCを活用すれば、大規模開発をバランスシートから切り離して行えるうえ、資金調達しやすい。東京建物のような年商2000億円規模の準大手デベロッパーは、特に重宝してきた。ただ、「いいときはいきなり利益が出るが、悪いときは隠し球的な損失が出る、ハイリスク・ハイリターンな仕組み」(野村証券の福島大輔エグゼクティブ・ディレクター)でもある。

実際、不動産ミニバブル全盛の07年夏に1437億円で用地取得した中野駅前は、12年春の稼働を目前に控えながら、現在もテナントの内定率は3割止まり。1坪当たり2万円台後半で見込んでいた賃料も2万円台前半に見直さざるをえず、250億円超の評価減を余儀なくされた。

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