屋台骨が揺らぐ台湾産業界、ハイテク業界に「無薪假(無給休暇)」の嵐

液晶パネル大手の友達光電と奇美電子は、四半期当たりの赤字が100億台湾ドル(1台湾ドル=2・5円)に達した。このため、従業員に有給休暇の取得を求めている。

台湾北部最大のハイテク工業団地、新竹科学工業園区では、有給休暇を実施する企業が15社に上り、そのほとんどが半導体と液晶パネル関連だ。今年の有給休暇で間に合わなければ、来年分も取るように求められる。企業としては無給休暇の実施によるイメージ低下を避けたいからだ。

しかし、有給休暇を使い終えれば「無薪假」(無給休暇)を取らざるをえない。無給休暇の対象者はハイテク産業の労働組織・台湾電子電機資訊産業工会によると2万1500人(労働行政の政府機関・行政院労工委員会は2801人と発表)。

こうした景況感の悪化は、DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリ)、液晶パネル、太陽光発電、LED(発光ダイオード)といったハイテク産業に共通している。うち、太陽光発電は生産がほぼ停止状態に陥っている。

台湾のハイテク産業はGDPの25%以上を占める主柱。そのハイテク産業に端を発した無給休暇の衝撃は、直接雇用されている60万人だけではなく、他の産業にも波及する。

ハイテク産業の廃棄物回収処理業者、金益鼎の主力工場に従業員の姿はまばらだ。数カ月前の忙しさは見る影もない。以前なら液晶パネルモジュールの廃棄物を1カ月に2~3回は回収・処理していたが、今では月1回程度しかない。

さらに、空港での貨物輸送量にも影響が及んでいる。チップやノートパソコンなど電子製品の航空貨物は、昨年8月の2万30トンから、今年同月には1万8660トンに減少。世界金融危機末期の2009年8月の1万9180トンよりも少ない状況だ。

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