危機を超える経営 伊藤邦雄著

危機を超える経営 伊藤邦雄著

リーマンショックをしのぎ、むしろそれをテコにして、潮流変化にうまく適応した日本企業が存在する。その共通項は何かを探り、モデル化して、日本企業の活路を見出そうとしているところに新しさがある。

その類型は、「超ものづくり高付加価値モデル」「新興国最適化モデル」「差異恒常化モデル」に集約できるという。2大潮流変化を「新興国市場の重要性増大」と「技術力による差異化効果減少」ととらえた結果だ。

例示される企業は、ものづくりを捨てずに、生産自体を他企業に委ねて、変化を超越したキーエンス、自社の戦略を新興国に合わせることで大きなプレゼンスを発揮するユニ・チャーム、GPS機能をすべての建設機械に標準装備させたコマツなどだ。

日本企業で苦戦を強いられているのは、デジタル化に直撃されたエレクトロニクス産業にとどまらない。いずれも復権の道は平坦ではないが、本書には豊富なヒントが詰まっている。

日本経済新聞出版社 1890円

  

関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
地震と原発災害<br>原発最後の選択

四国・伊方原発、北海道・泊原発の地震対策に学者から異議が相次ぐ。地震の揺れの過小評価や活断層の見落としだ。電力会社任せの対策は疑念がぬぐえない。検証方法の確立が待たれる。