いなば食品「怪文書発表」がマズいこれだけの理由 迅速対応も「出さないほうがマシ」リリースで火に油

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文春記事では、新入社員は「ボロ家」での共同生活を命じられたなどと伝え、いなば食品は質問状に対して「事実確認を実施している」と回答したと報じている。週刊文春 電子版は13日に続報として、「ボロ家」内部で撮影された写真や動画も届けている。

いなば食品のボロ家
いなば食品ボロ家
「ボロ家」こと、シェアハウスの様子は、会社の公式ホームページでも紹介されている(出所:いなば食品公式サイト)

いなば食品は、テレビCMで「ライトツナ」などの魚介系缶詰商品で知られ、傘下のいなばペットフードが販売する「CIAO(チャオ)ちゅ〜る」は、ネコたちの反応が良すぎるなどと、絶大な人気を誇る。

この3月には、大谷翔平人気にわく大リーグ・ドジャースと公式スポンサー契約を結び、スタジアムに「Churu(ちゅ〜る)」の広告表示がされるように。いまや世界規模で展開するメーカーと言える。

そんな有名メーカーに出た「ボロ家」報道だが、従業員の待遇以上に、ネットユーザーを驚かせたのが、反応したプレスリリースだ。4月12日に「一部報道について」を発表した後、同日中に「由比のボロ家報道について」なるタイトルの文章も出された。この文章について、SNS上では「もはや怪文書の域だ」と評されているのだ。

「怪文書」の発表

順を追いながら、発表文をなぞってみよう。

当該物件を含めて、シェアハウスは6棟あり、3月下旬に全家屋の点検・クリーニングを行った。そのうち3棟に、原則として転勤のない一般職(事務職・工場勤務職)が5人入居していて、今回指摘されたのは「唯一の新規の1棟」だったという。

次ページ企業倫理が問われているタイミングの謝罪文として
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