「年初に立てた1年の目標」毎回挫折の"根本要因" 毎年計画を立てても実行できないのはなぜか

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OKさんのケースでは「自分らしく生きる」と単年度目標を設定しましたが、その実現のために生き方をどうする、仕事をどうする、をはじめとした、非常に多岐にわたる変化や行動が求められる目標であるために、何から手をつけてよいのかもわからない状態になってしまったのだと思います。

そして何をしてよいのかわからない、つまり具体的行動に移せないがゆえに、いつもどおりの行動をしてしまい、「結局今年も何もできなかった」となるのです。

本来であれば、例えば「自分らしく生きる」であれば、前述のようなブレイクダウンが必要ですし、またその実現のためにはしかるべき行動と、積み重ねやステップが必要です。

したがって、そういった漠然とした目標はやはり短期的な目標としては向いていない、ということになります。

小さな目標の達成に慣れる

また、目標を立てて、そして行動に移して実現するには、プロセスそのものに対する「慣れ」も必要です。

小さな目標を立てて、それを達成することの積み重ねが、自分自身に対する自信につながり、そしてその自信がもっと大きな目標を立てる勇気につながります。

いきなり大きな目標やゴールの達成を目指して走り出すのもよいのですが、多くのヒトにとってはやはり小さなゴールにブレイクダウンして、そういった小さなゴールの達成を積み重ねることで慣れていく必要があります。

行動に移すことに慣れる、実現可能なゴールを設定することに慣れる、軌道修正に慣れる。

大きな変化を求め、大きなゴールを達成するためには、そういった多くの「慣れ」が必要です。

そしてそういった慣れを通じて、目標を達成できた自分にも自信がつきますし、経験を通じて自分自身の視野も広がりますから、より大きな目標達成に向けた準備が整う、というものです。

何事も最初は小さなステップからです。

小さなステップを踏めないヒトに大きなステップは踏めませんし、小さな努力や行動ができないヒトは大きな努力や行動もできません。

そういった小さな行動や実現を積み重ねることが、人生における成長であり、年齢や経験を重ねる、ということなのです。

そして成長や経験を積み重ねた結果としてのみ、大きなゴールである自分らしさの達成や実現につながり、または自分らしさが見えてくる、というものです。

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