敷島製パンが「おしゃれパンカフェ」始めた事情 季節のスープとスプレッドで差別化を図る

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月1回以上の定期ユーザーの割合は、2023年は2010年から2%増えただけの58.2%だが、非ユーザー層は2010年の25%に対し2023年は12.8%と半減している。

この変化はおそらく、ブームでパンの情報や入手の機会が増えたからだろう。その意味でも、袋パンを提供してきた企業がベーカリービジネスに参入する理由は十分にある。

ちなみに山崎製パンが事業としてヴィ・ド・フランスを始めたのは1983年。その後、2001年に子会社として分社化し、現在では214店sを展開している。神戸屋も神戸屋レストランのベーカリー部門として1982年に「神戸屋キッチン」の1号店をオープン、現在は駅ビルを中心に展開している。

売りの1つはスープとスプレッド

そういった意味では、敷島製パンはかなり後発となるわけだが、プラスプレでは独自色を出すために、定番と季節のメニューを組み合わせたスープと、ジャムなどパンに塗る「スプレッド」を提供している。

栗田氏は店のコンセプトを「旬のモノを味わい、自分の健康を見つめ直す店にしたい、と考えています」と説明する。ほとんどの製品は店で1から製造。パンに使う小麦粉も、国産の石臼挽きが中心で、できる限り国産の材料を使う。

パン
(写真:プラスプレ提供)
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