ユニー傘下の婦人服専門店2社、パレモと鈴丹が来年2月合併へ、規模拡大で生き残り目指す

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ユニー傘下の婦人服専門店2社、パレモと鈴丹が来年2月合併へ、規模拡大で生き残り目指す

6月28日、ユニー傘下の婦人アパレル専門店大手であるパレモと鈴丹の両社が合併を発表した。10月13日の臨時株主総会での承認を経て、来年2月21日をもって合併する計画。合併比率はパレモ1に対し、鈴丹が0・23で合併後の社名もパレモ。吸収される側の鈴丹は、来年2月16日付で上場廃止となる予定だ。

同日16時30分に名古屋証券取引所で行われた記者会見の席で、パレモの小田保則社長(写真左)は合併に至った理由を次のように説明した。

「少子化が進展する中、これまでのように大型商業施設が次々に新設されるような環境にはない。そうした中でレディーズアパレル業界は外資の専門店も伸びてきており、まさに優勝劣敗の時代に入っている。両社は前期、業績回復の見通しを付けることができた。ここからさらに発展していくためにはどうしたらいいか、といえば相応の規模が必要との認識で合意できた。単純合計すると今期の売り上げは427億円になる。これを早く600億円まで持って行き、レディースアパレルのトップグループ入りを目指したい」。

一方の鈴丹の吉田馨社長(写真右)は「昨年ようやく赤字から脱することができたが、ここからさらに発展するためにはパレモと合併したほうがいいと判断した。1足す1を2にするだけでなく、3、4、5となるようにやっていきたい」と語った。

鈴丹は1953年設立の老舗。1984年設立のパレモよりも30年近く先輩で、繊維業界では老舗として名が通っている。しかし、鈴丹はメンズ撤退、不採算ブランドの縮小などリストラに追われ、2010年2月期まで3期連続で最終赤字を計上。2011年2月期実績で売り上げはパレモの半分、期末純資産は10分の1の規模に過ぎない。ユニーグループ内の再編では、”勝ち組”のパレモに飲み込まれる道を選ぶしかなかった。

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