M-1で令和ロマンが発揮した「高度な衣装戦略」 ビジネスパーソンも活用できる「見られ方」の視点

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たとえば複数人との会合を終えて、仲間内で会合を振り返るとき、行儀がいいとは言えませんが、「ほら、あの特徴的なメガネの人」というような言い回しで、やり取りすることはありませんか。言い換えれば、「人の印象は、デフォルメされやすい」のです。

無機質なラバーの質感で、生活感を消した防水ビジネスリュック(写真:筆者撮影)

だからこそビジネスシーンにおいては、「余計な違和感をゼロにする」工夫が求められます。特にここ数年で定着してきた「ビジネスリュック」や「通勤用スニーカー」においては、スーツのように正解が明らかになっていないため、余計な違和感が出やすいからです。

違和感を消すビジネスリュックや通勤用スニーカー

もしあなたの通勤用スニーカーが、ランニング用のカジュアルなものならば、スーツやビジネスカジュアルのカッチリしたドレス感にたいして、違和感が悪目立ちしているでしょう。つまりビジネスシーンにおける「見られ方」という意味では、明らかに間違いなのです。

革靴のアッパーとスニーカーソールをドッキングさせたドレス見えする通勤用スニーカー(写真:筆者撮影)

歴史が浅い通勤用スニーカーについては、「正解が明らかになっている」とは言い切れませんが、「明らかな間違い」は存在します。そしてビジネスリュックについても、同様のことが言えるのです。

正解が明らかではないビジネスアイテムを選ぶとき、そんなときこそ「自分の立場や役割を服装で表現する」心掛けや「余計な違和感をゼロにする」意識が大切だと私は思うのです。これこそ選ばれる人の視点と言えるのでは。

森井 良行 ビジネスマンのためのスタイリスト

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もりい よしゆき / Yoshiyuki Morii

その違和感を、言葉で可視化する。著書『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)など5冊。MENSA会員。

公式サイト「エレカジ」(https://www.elegant-casual.com/cases)では、80件を超えるコーディネート事例を公開。

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