"アナウンサー×いかめし社長"今井麻椰の二刀流 現実とのギャップに苦しんだ先で見つけたもの

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お手伝いで駅弁を売るのが楽しかった小学生時代(写真:Womantype編集部)

きっかけはアメリカでの実演販売

そんな私ですが、最初に志したのはアナウンサーの道でした。

アナウンサーになりたいと思ったきっかけは、アメリカでいかめしの実演販売をしたこと。大学卒業後、カナダのバンクーバーに留学していたのですが、その頃に家業の手伝いでアメリカでの催事のサポートを頼まれたんです。

もちろん海外でのイベントは初体験。アメリカ人になじみのある食べ物ではないから足も止めてもらえない。どうしたら興味を持ってもらえるんだろう……。

考えを巡らせた結果、伝え方を工夫してみることにしました。

「照り焼きソースに似てるよ」と言ってみたり、当時アメリカでお餅がはやっていたので「中にはお餅みたいなお米が入ってるよ」と伝えてみたり。外国人が好む日本の食べ物に置き換えて、接点を作ってみたんです。

すると、うそみたいに飛ぶように売れて。気が付けば2週間の催事が終わるころには大人気商品になっていました。

「君はなんでそんなに伝えるのがうまいの?」「そういう仕事をした方がいいよ!」なんて言ってもらえて、つたない英語でも伝えようという意志があれば伝わるんだなぁと感じましたね。

カナダに留学中の今井さん(写真:Womantype編集部)

人に伝える楽しさや醍醐味を実感した私は帰国後、大学生たちに混ざってアナウンサースクールに通い始めました。

そこでアナウンサーの登竜門と言われるBSフジの学生キャスターのオーディションを勧めていただき、運よく合格した私は、生放送でニュースを読む経験をさせてもらえることに。

ここで「やっぱり伝えるって楽しいな」って心底感じて。この世界でやっていこう!と決意したものの、大手テレビ局のアナウンサーはほとんどが新卒しか採用しないんですよね。

私は大学を卒業して時間がたっていたこともあって、チャンスに恵まれなかった。

諦めて一般企業に就職する道もあったと思うんですが、チャレンジしてもいないのに諦めるのは嫌だったんです。できることを全部やってみてから諦めるのでも遅くはないって。今でも“Never too late”は私のモットーです。

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