経営者・御手洗氏とは。
近年のM&Aで成長への布石を打ったキヤノン。経営陣に次世代を抜擢するなど、次の10年に向けて動き出した。『週刊東洋経済』12月16日号の第2特集は「キヤノン 10年後の姿」だ。
ダイキン工業を世界的な空調機器メーカーに育てた同社会長の井上礼之氏。キヤノンの御手洗冨士夫氏とは同じ88歳で、ともに現役経営者だ。親交も深い井上氏に「経営者・御手洗氏」を語ってもらった。
彼と経営の話をしたことはないが、キヤノンとダイキンの経営はよく似ている。両社ともに基本戦略はグローバル化と多角化だ。売上高は約4兆円と同規模で、そのうち8割が海外。かつ、日本、米国、欧州、その他アジアの4極で、売り上げのバランスがとれている。
次に、中核技術をもって多角化を進めてきた点。キヤノンは複合機にカメラ、医療機器と多角化を進めているが、その核には世界トップレベルの光学技術がある。各事業はバラバラの飛び石ではない。だから成功している。
規模の拡大だけが成長ではない
キヤノンの光学技術に当たるのが、うちではヒートポンプやインバーターといった空調技術。ダイキンは海外企業の買収で大きくなったともいえるが、核として空調技術がある。キヤノンと似ているのを見て、うちがやっていることは間違っていないなと確証を得たことは大きい。
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