「スペーシア」打倒N-BOXに向け3代目ついに発表 使い勝手を追求したキープコンセプトで勝負

✎ 1〜 ✎ 150 ✎ 151 ✎ 152 ✎ 最新
拡大
縮小

初代スペーシアの登場は、2013年。このときはタントのようなプレーンなデザインだったが、それゆえに強く存在感を示すことができず、2017年に2代目へとフルモデルチェンジ。スーツケースをモチーフにした道具感のあるデザインが功を奏して、ヒットした。

標準モデルとカスタムモデルのほか、SUVテイストの「スペーシア ギア」、ホンダ「N-VAN」のような商用車仕様の「スペーシア ベース」とラインナップを広げて、打倒N-BOXに臨んだ。

2018年に登場したスペーシアギア(写真:スズキ)
2018年に登場したスペーシアギア(写真:スズキ)

結果としてN-BOXは超えられなかったが、スペーシア独自のキャラクターを確立することに成功。3代目となった新型スペーシアは、2代目のコンセプトをアップデートする形で登場した(モチーフは「頑丈で大容量のコンテナ」としている)。

軽自動車だから全長・全幅は変わらないため、ひと目でこれが新型だと気づかない人もいるかもしれない。それぐらいのキープコンセプトだ。

新型スペーシアの標準モデル(写真:スズキ)
新型スペーシアの標準モデル(写真:スズキ)

しかし、よく見ればフェンダーからドアにつながる明確なキャラクターラインが入れられ、その上に入るリブは2本になって、シャープになっている。Dピラーがボディ色となったのも新しい(コンテナのような大きさと丈夫さを表現したという)。

また、スペーシアカスタムは薄型LEDヘッドライトを採用することで、ワイド感のあるデザインとなった。

新型スペーシアカスタム(写真:スズキ)
新型スペーシアカスタム(写真:スズキ)

オットマンにもなる後席「マルチユースフラップ」

インテリアもスーツケースからコンテナへ。しかし、助手席に設置されていた収納(まるでスーツケースのようなデザイン)は一般的なトレイになり、おもしろみに欠けると感じる人もいるかもしれない。

大型ディスプレイの設置を前提としてセンターパネルやフルデジタルのメーターは、イマドキのスタンダードといえる。

標準モデルのインストルメントパネル(写真:スズキ)
標準モデルのインストルメントパネル(写真:スズキ)

新型で注目すべきはデザインよりも、細かい機能性のアップデートかもしれない。特に後席まわりの使い勝手の向上に力が注がれている。

新型スペーシアのウリの1つ「マルチユースフラップ」は、オットマンやレッグサポーター、荷物のストッパーの3モードで使える独自のアイテム。

次ページ安全装備満載で153万100円から
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT