【産業天気図・建設業】民間建築順調。今後は利益率の改善がカギに

国内設備投資の回復は、ゼネコン業界にも及んでいる。建築経済研究所がまとめたゼネコン上位41社の2005年度上半期決算分析によると、41社の受注総額(単体ベース)は6兆0237億円。前年同期と比べて2.3%増と、前年に続いての増加となった。土木、建築別では05年度上半期に国からの発注が増加したため、土木の伸び率が建築を上回ったが、全体としては民間建築の好調が支える状況が続いている。
 中でも順調なのが大手5社。前年同期の受注が3兆0114億円、17%増と伸び率が大きかったため、今上半期は3兆1047億円、3.1%増と伸び率こそ低下したが、受注に占めるシェアは着実に上昇。今05年度通期についても、大成建設<1801.東証>は期初の受注計画1兆3200億円(前年度比7%減)を据え置いたが、大林組<1802.東証>、清水建設<1803.東証>は、それぞれ1兆3300億円(同3%増)、1兆3400億円(6%増)に増額修正。当初、前期の反動減を想定して前年度比2割減の1兆2000億円としていた鹿島<1812.東証>も海外や開発での大型案件獲得が貢献、1兆3100億円(同12%減)と上方修正している。
 問題は、利益率の改善が進んでいないことだ。公共工事縮減が続く中、土木の粗利益率が依然として低下傾向にあるうえ、建築も受注競争の激化で、41社の完成工事粗利益率は7.1%と前年同期の8.0%から反落した。量の確保と同時に、いかに利益率の改善を図れるかが、今後のカギとなる。
【野口晃記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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