新宿・三越跡にビックカメラ 賃料収入で“時間稼ぎ”の作戦

拡大
縮小

新宿にある全百貨店の売場面積は計25万平方メートル超。全国最大の集積を誇る。現在、売上高日本一の新宿伊勢丹が構える東口エリアが優勢ながら、形勢は流動的と言えよう。

高島屋やルミネがある南口では目下、甲州街道の南側に人工島をつくる、大掛かりな再開発が進む。また西口では、京王百貨店が14年完成を目指し、全面改装に突入。小田急電鉄も10年、小田急百貨店と目と鼻の先にある新宿スバルビルを購入した。小田急ハルクや同エースを含めた、一体再開発の布石だともみられている。

三越としては、エリア内の流通戦争の大勢を見極めてから、最も競争力ある業態で再参入できれば、ともくろんでいるようだ。だが見つからなければ、「その都度、契約することになるだろう。有楽町店も契約期間の10年を過ぎて更新した」(ビック)。その場合、10年間の“模様眺め”は時間の空費に終わる。

◆三越伊勢丹ホールディングスの業績予想、会社概要はこちら

[+画面クリックで詳細チャートを表示 <会員登録(無料)が必要です>]

(高橋由里、前田佳子 撮影:梅谷秀司 =週刊東洋経済2011年5月28日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT