33年ぶり復活「F-ZERO」にファン熱狂の納得理由 懐かしのレースゲームがバトルロイヤル形式に

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その点、『F-ZERO 99』は心配無用だ。確かにレトロなレースゲームが基本とはなっているのだが、きちんと新しいバトルロイヤル要素を取り入れているし、おまけに組み合わせ方もうまいのだ。

本作のルールはシンプル。99人のプレーヤーでレースを行い、1位を目指して争うというものである。ただし、『F-ZERO 99』には原作と同様にプレーヤー同士が妨害しあう要素が存在する。

スピンアタックで相手をはじき飛ばしたり、相手の体力(パワーメーター)を削ってノックアウトさせることが可能。体力はコース端にぶつかる、地雷を踏んでしまうなどでも消費するので、やられずにゴールできるかもポイントとなる。

F-ZERO 99のノックアウトのシーン
相手のマシンをノックアウトさせることも可能(画像は任天堂公式サイトより)

「どこで体力を使うか」の駆け引きが熱い

また、「体力=ターボの使用回数」となっているところも重要である。ノックアウトの要素があることで体力を温存したくなるのだが、かといって温存しすぎるとターボで速度を上げることができず、1位を狙うのが難しくなる。

つまり、体力を消費することが上位入賞へのカギとなるのだが、しかし体力を使いすぎるとノックアウトされるリスクも高まるわけだ。この「いつどこで体力を使うかの駆け引き」が非常に熱く、思わずのめり込む体験を生み出している。

マシンのターボ使用シーン
単なる懐かしいゲームではない仕上がり(画像は任天堂公式サイトより)

また、ほかのプレーヤーを攻撃することでも体力が回復する、敵を倒すと体力の上限がアップする、下位プレーヤーほど逆転の手段が手に入るというように、より攻防が激しくなるような仕組みも用意している。

レースゲームとバトルロイヤルをうまく組み合わせており、単なる懐かしいゲームではない新しいタイトルに仕上がっているわけだ。

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