60歳以降「若く見える人」と見えない人の決定的差 腸を健康に保ち「細胞の炎症」を食い止める

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中高年の体でたんぱく質が足りなくなると、自身の体に蓄えられた筋肉を分解し、エネルギーに変えていくので、どんどん筋肉が減っていってしまいます。

ただ、仮に途中で筋肉が減ったことに気が付いて、筋肉を回復するために若い人と同じ量のたんぱく質を摂取しても、そう簡単にはうまくいきません。年を重ねると、たんぱく質が筋肉に合成されるまで、時間がかかってしまうからです。

たんぱく質を摂る量が減れば、いろんな方面でたんぱく質不足で肌や筋肉の衰えが起こり、見た目がシワシワに縮んでしまうのです。

検査数値が良いからといって、見た目年齢が下がるとは限りません。逆に言えば、どんなに数値は良くとも、見た目が年寄りだと、心理的にも老け込むのは早くなります。

日々の食事に牛乳を1杯足したり、ヨーグルトを1個食べてみたり、おにぎりを食べるならば昆布や梅よりも鮭やツナなどに変えたり、多少コレステロール値が気になるとしても、美容のためにも、たんぱく質は人一倍摂ることを心掛けてほしいと思います。

腸を健康に保ち「細胞の炎症」を食い止める

老化の原因の1つは、「体の細胞の炎症」です。誰しも細胞の炎症を避けることはできませんが、炎症を最小限にすることはできます。

私が敬愛する抗加齢医学の権威であるクロード・ショーシャ博士は、「細胞の炎症を食い止めることができれば、50歳の見た目のまま、120歳まで生きることも可能です」とおっしゃっていました。

細胞の炎症を食い止めるのに重要なのが、「腸」を健康に保つことです。
腸というと食べ物を消化吸収する場所というイメージが強いのですが、実は人の免疫細胞の80%は小腸に集まっています。腸にある免疫細胞には体を傷つける異物を排除し、細胞の修復を促進する役目があります。

昨今では「腸は第二の脳」と言われるなど、腸を健やかに保つことが精神的にも身体的にも健やかな状態を保つ方法として、広く知られ始めています。

つまり、腸の健康を維持できれば、免疫細胞もきちんと働き、細胞の炎症を防ぐことができるのです。

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