三菱製紙は主力の八戸工場が5月下旬に再開、余剰電力5万キロワットも供給へ【震災関連速報】

三菱製紙は主力の八戸工場が5月下旬に再開、余剰電力5万キロワットも供給へ【震災関連速報】

津波被害で操業を全面停止していた三菱製紙の八戸工場が、5月25日から徐々に操業を再開する。

八戸工場は、印刷紙を中心に情報用紙や白板紙を生産する基幹工場で、生産能力は年産85万トン。東日本大震災では建物および抄紙機本体の被害は比較的軽微だったものの、津波で一階部分が浸水、電気系統が大きなダメージを受けた。操業再開に向けた第一ステップとして、4月下旬からパワープラント(自家発電設備)を順次立ち上げる予定で、現在は2台の重油ボイラーと3台のガスタービンを試運転中だ。

パワープラントの制御盤の予備がたまたま中部電力にあった関係で、同社の支援を受けて石炭ボイラー、リサイクルボイラー、パルプの製造過程でできる黒液ボイラーなど、すべてのパワープラントが5月下旬には完全復旧する。復旧後の発電能力は14万キロワットとなり、5月以降、夏の需要期に向けて、最低でも5万キロワットの余剰電力を東北電力に供給することで合意済みだという。

また、5月25日から一部の抄紙機を稼働させ、今2012年3月期上期中には、一部銘柄を除き、八戸工場の主力製品の生産体制が整う。フル生産体制に入るのは下期となりそうだ。

インフラ面では八戸港の復旧が進み、大型船の受け入れ体制が整う5月中には工場内の引込み線も完成する。だた、漂白剤などに使われる過酸化水素のサプライチェーンが安定していないなどの不安も残っているが、最大手の三菱化学以外のメーカーが応援増産に乗り出す意向を示しているほか、海外からの調達も検討していく方針だという。

(山本 隆行 =東洋経済オンライン)

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