ダラダラする夏休みが激変!「子ども手帳」の威力 "親のイライラMAX"そんなが見違える

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以上の仕組みは、ポイントのために頑張ってしまうことから始まりますが、やがて継続することで学力は高まり、生活習慣が正されることで効率的になり、さらに褒められる機会が増えることで「できる自分」が作られることがあります。

すると、もはやポイントは不要になっていきます。初めは外発的動機づけから入っていきますが、やがて内発的動機づけに変化していくということです。もちろん、ポイント制にするかしないかは家庭の判断を優先してください。

(5)使用上の注意

・勉強など通常やりたくないことは、比較的「勉強の中でもやってもいいこと」から一日を始めるようにする

・それでもやりたくない場合、例えば「教科書、ノートを開いて準備」もポイントにする

・ポイントは加算のみで減算(ペナルティ)は原則なし

・子ども手帳は親の管理ツールではなく、子どもが自主的に自分で管理する自主管理ツールです。やっているかどうかのチェックではなく、ポイント設定、集計のときに一緒に取り組む程度です。

「やりなさい」と連呼するより、ツールを使って楽しく

『はじめての子ども手帳 日付記入式手帳』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

以上のようなモデルは市販の手帳、ホワイトボード、ノートを使っても行うことができますが、筆者は2016年に「子ども手帳」という手帳を開発しました。過去約3万人の子どもたちが使用してくれました。

参考までに、2つの使用事例を掲載しておきますので、イメージとして参考にしてみてください。

参考例1
参考例2

同じ夏休みを過ごすなら、親子ともに楽しく、チャレンジングでありたいものです。そのためには、ただ「やるべきことはちゃんとやりなさい」「計画立てなさい」と連呼するよりも、ツールを使って、楽しく、面白くやってみてはいかがでしょうか。わが家の夏休み恒例「ポイント祭り」という感じで。参考になれば幸いです。

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石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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