日本の大学生が知らない「グローバル就活」とは 「海外インターンシップ」の体験事例を紹介

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ただ現実には、就職先にも日系企業と外資系企業があり、その場所も国内と海外があります。いきなり英語面接対策をしようとか、英文履歴書を書こう、海外での就業経験も必要だと言われても無理があります。そこでグローバル就活をパターン化しました。

大学生のグローバル就活は3つのフェーズ(Phase)に分けられます。ゴールから遡って「グローバル就職」「グローバル就活」「グローバル就活の事前準備」です。

グローバル就職は、国内型と海外型の2つ、さらに外資系企業・日本企業の2つのパターンを想定して合計4つに分類できます。一口にグローバル就職と言っても、国内型と海外型があり、その先の企業が日系か外資系かによって就活の内容が変わってきます。最初に自分がどのルートを進みたいのかを押さえることで、効率よく就活を進めることができます。

選択肢を世界に広げるために

次にグローバル就活についてです。これは「インターンシップ」と「インターンシップ後の活動」の2段階に分かれています。インターンシップにはさまざまな種類があるためグローバル就職のゴールをどこに設定するかによって、経験すべき内容が決まってきます。

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インターンシップを経験した後は、外資系企業を志す方は英文履歴書の完成や英語面接対策のブラッシュアップを行い、日系企業を希望する方は業界研究とエントリーシート(ES)作成を進めていきます。

最後に、グローバル就活への事前準備ですが、必要な準備は次の3つだけです。

1 グローバルマインドセット
2 英文履歴書作成
3 英語面接対策

英文履歴書作成、英語面接対策はインターンシップ後の活動の2回、実施するポイントがあります。

ただ、2回目は海外インターンシップ参加の前に作成したものをアップデートするだけですので、最初にきちんと準備しておけば、かなり楽な作業になるのです。

多くの大学生が働く選択肢を世界に広げるために、グローバル就活のやり方を知ってもらえることを願っています。

大川 彰一 留学ソムリエ 代表取締役

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おおかわ しょういち / Shoichi Okawa

日本認定留学カウンセラー協会幹事、TAFE Queensland駐日代表。1970年京都市生まれ。セールス&マーケティングに約10年間携わり、カナダに渡航。帰国後、留学カウンセラーとして4年間で約1000名以上の留学やワーキングホリデーに関わる。その後、米国の教育系NPOのアジア統括ディレクターとして約6年間、グローバル人材育成に尽力。海外インターンシップを大学の単位認定科目としての導入に成功、東北復興プロジェクト、アジアの国際協力プログラム開発にも携わる。現在は「留学ソムリエ®︎」として国際教育事業コンサルティングや留学の情報を発信。留学ソムリエの詳細はHPFacebookから。著書に『オトナ留学のススメ』(辰巳出版)。

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