中国人の大半は歴史問題など気にしていない

日本人は「本当の中国」を知らなさすぎる

中国屈指の美しい文化都市でもある南京。歴史を語る以前に、日本人は「本当の中国」を知らなさすぎる(写真:2015年3月のフェスティバルで、Imaginechina/アフロ)
テレビ東京の北京支局特派員として、中国全土を取材し当局に拘束されること計21回。最新刊『騒乱、混乱、波乱! ありえない中国』(集英社新書)を著した小林史憲氏(現同テレビ『ガイアの夜明け』プロデューサー)と、同じく最新刊『中国のエリートは実は日本好きだ』(東洋経済新報社)を著した日本のレアメタル王・中村繁夫氏との異色対談。
後編となる今回は、戦後70年の節目を迎え、これから議論が高まるであろう「歴史問題」について、現地をよく知る両者に語ってもらった。 
前編「中国の情報統制は『抜け道だらけ』だ

「子どもの成績」までカネで買う社会に

中村:私は1980年代から中国とのビジネスを始めて、もう30年以上中国とは付き合ってきていますが、2000年代以降、豊かになってからの中国は本当に変わってしまった。

中村 繁夫 アドバンストマテリアルジャパン代表取締役社長 中堅商社・蝶理(現東レグループ)でレアメタルの輸入買い付けを30年間担当。2004年に日本初のレアメタル専門商社を設立。著書に『レアメタルハンター・中村繁夫のあなたの仕事を成功に導く「山師の兵法AtoZ」』(ウェッジ)、『レアメタル・パニック』(光文社ペーパーバックス)、『レアメタル超入門』(幻冬舎新書)などがある。

とりわけ中国の拝金主義はひどい。何でもおカネ、おカネの世の中に変わってしまいました。

ビジネスや出世のためにおカネを使うのは、ある程度理解できますが、いまや子どもの学校の成績までおカネで買おうとする。学校の先生に賄賂を贈るのは当たり前になっています。

中国では10歳にも満たない子どもの頃から、そういう汚い世界を見てしまっている。

だから、子どもは子どもで、委員長になりたければお土産など物を配りまくっていると言います。完全に社会がおかしくなりますよ。

小林:担任の先生に賄賂や贈り物をしないと、その親の子はいじめられるという話は聞きますね。

日本ではちょっと考えられませんけれども。その金額も大きい。

中村:実は、うちの孫娘が上海の現地の学校に入って、最初は「日本鬼子」などと言っていじめられていましたが、負けん気の強い子で、おカネではなく「贈り物攻撃」をして人気者になり、クラス委員長にまでなりました(笑)。

もちろん、勉強も一生懸命やって成績でもいちばんになったのですが、一方で、孫娘が言うには、日本の学校の勉強は「生ぬるい」と。中国は小学校低学年から厳しい競争が始まっていると言っていました。競争というのは勉強面だけではなく、人の上に立つ競争も含めてです。

次ページエリート以外の中国人は日本をどう思っているのか
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