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パナソニック女性役員には"もうひとつの顔" 転機は30代、「音楽の専念を考えたことも」

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  • 許斐 健太 『会社四季報オンライン』 編集長
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――2014年から家電の社内カンパニーに異動し、高級音響機器「テクニクス」の事業推進室長に就任します。

あるとき上司に呼ばれ、テクニクスを復活させるから携わってほしいと。まさに青天の霹靂でした。でも突きつめて考えると、積み重ねてきたキャリアの集大成になるとも感じたのです。これまでのすべてを、ここに生かしてやろうと。今はテクニクスを、もっと世界に打って出してやろうと思っています。 

唯一の女性役員として、またワーク・ライフ・バランスの先駆者としても、会社の変革に貢献したいという(撮影:梅谷秀司)

――自身のキャリアを振り返って、根底にあるものは何ですか。

実は20代の音響研究所時代、いつか自分の理想の音の空間、心地よい音を聴ける「サウンドスペース」をつくりたいなという夢を漠然と抱いていたのです。その夢が回り回って、今、実現できている気がしています。

ただし、「そこに行くんだ」とずっと明確な目標を持ち続けていたかというと、そうではない。心掛けたのは、その時々の与えられた環境で、最大のパフォーマンスを出そうということ。それが私の原理原則でした。その心構えがなかったら、今はなかったと思います。

原点はいい音づくり

――今後、役員としてパナソニックをどんな会社にしたいですか。

役員にはまだなりたてで、先日役員合宿に初めて参加した程度です。私はこれまで音を軸に、人が気持ちよくなったり、感動したりするのはどういうことかを研究してきました。今後は会社の戦略としても、感性の重要性を、女性ならではの視点で発信していきたいです。

人材のダイバーシティ(多様化)に関しても、まだまだやるべきことがあります。私が属しているオーディオ、ビデオ系の職場には女性が少ないし、若手や外国人もまだ少ない。それからワーク・ライフ・バランスも、仕組みとしては取り入れても、一人一人に落とし込んだとき、個人が変わらないとなかなか浸透していかない。

だから若い人には、私の経験から、こういうやり方もあるんだなと気づいてくれたら嬉しい。そのためにも、若い社員とたくさんコミュニケーションをとっていきたいですね。

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