長澤まさみ「キャリア20年超の今も、迷いはある」 自分の実力に言い訳も悲観もしない"前向き力"

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ただ、迷いをそのまま演技に出してしまうわけにはいかない。そこで長澤さんが意識しているのは、「とにかく撮影本番までに集中力を高めること」だ。

長澤さん:いくら悩んだり迷ったりしても、最終的にはみんなでいいものを作らないといけません。

だから、本番前だけはあれこれ考えず、とにかく今やるべきことに集中する。

そのために、現場ではみんなの輪からあえて離れ、1人になって過ごすこともあります。スタッフの皆さんと楽しくおしゃべりしたい気持ちを抑えて(笑)

自分なりにスイッチを切り替えて、本番に臨むようにしています。

「メンタルの切り替え」も仕事のうち

さらに、長澤さんがプロとして大事にしているのは、自分に言い訳をしないことだという。

いくら自分の演技に納得できないことがあっても、それが今の実力。「周囲の人や、コンディションのせいにはしたくない」ときっぱり言い切る。

(写真:woman type)
長澤さん:いくら集中して本番に臨んでも、失敗することもあるし、うまくいかないこともある。

人間だから、日によって体調の良しあしもあるし、感情の波もあります。

でも、本番は待ってくれないんですよね。だから、そのときに出た結果がそのときの自分の実力

体調が悪かったとか、一緒に演じた人との相性が悪かったとか、うまくいかなかった言い訳をしだしたらキリがない。

ちゃんと自分の実力を認めて、今日だすことができる最高点をちゃんとだせたか、そこを振り返ることが大事なのかなと思います。

さらに、長澤さんが思うプロフェッショナルとは、「メンタルの切り替え」ができる人だという。

(写真:woman type)
次ページ最終的に、自分を前向きな状態に持っていけるのがプロ
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