今年で40周年「カシオG-SHOCK」山形工場の凄み 女性マイスターたちが支えるハイエンドモデル

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G-Shock
写真上は1983年製のDW-5000C、そのほかは昨年5月に発表されたMTG-B3000シリーズ(写真:Noriko Hayashi/The New York Times)

本州北部にある山形県は、さくらんぼの産地として有名だ。だが、そんな山形県東根市にあるのはさくらんぼだけではない。東根市では、カシオのG-SHOCKの多くが生産されている。絶対にケースやムーブメントが壊れない時計は、G-SHOCKの生みの親、伊部菊雄氏の夢だった。

多くの熱狂的な時計フォーラムが存在する、がっしりと頑丈なG-SHOCKは4月に40周年を迎える。そのG-SHOCKがどのようにしてつくられているのかを知るために、工場を訪れることにした。

生みの親はなお健在

自らが生み出した子ども(G-SHOCK)が中年になった今、伊部氏はどのような心境なのだろう。

伊部氏はメールで次のように返答した。「初代G-SHOCKは当初、屋外でバリバリ働く人々をターゲットにしていました。今のような成功はまったくの想定外で、驚きでした」。

伊部氏は現在も東京都羽村市にあるカシオの羽村技術センターで働いている。だから、伊部氏が「G-SHOCKの今後の進化にご期待ください」と付け加えたのは自然なことだ。

ファンはもちろん、今後の進化に期待している。インスタグラムで@gshockin17として投稿するイギリス人コレクター、アンディ・マッキンタイア氏はこうつづっている。「時計らしい時計のシンプルな安心感! G-SHOCKのディティールや、あのクラシックな画面に浸れるのに、スマホで時間を見るなんてありえない」。

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