東洋経済が毎年作成している「新・企業力ランキング」(最新版のトップ200社はこちら)。財務面から企業の真の力を探ろうというものだが、業種ごとの上位企業の顔ぶれはどうなっているのだろうか。2015年版の今回の18の業種に分類、それぞれ「ベスト20社」のランキングを作成した。
まずは主要業種におけるトップ企業だ(下表参照、順位は全業種を通しての総合順位)。
食料品トップに新興企業の北の達人コーポ
続いて業種別に見ていこう。
「水産・農林業/鉱業/建設業」の1位は総合で4年連続首位の国際石油開発帝石。ただし、2015年3月期は減収減益予想で5年連続首位は黄信号が灯る。2位は積水ハウス(総合16位、以下同様)、3位は大和ハウス工業(30位)の住宅大手2社が続く。成長性、収益性、規模は大和ハウスが高いが、安全性は積水ハウスが大きく上回る。4位は総合エンジニアリングトップの日揮(75位)が入った。
「食料品」の1位は北の達人コーポレーション(78位)。健康美容食品や化粧品のネット通販を行う同社は2012年5月上場のニューフェース。成長性1000点、収益性950点、安全性959点と各得点とも高かった。2015年2月期も増収増益で過去最高益更新の見込み。高い成長力はしばらく続きそうだ。
2位は国内コカ・コーラボトラー最大手のコカ・コーライーストジャパン(90位)。合併による規模拡大だけでなく利益率も向上し、各得点がアップした。3位はJT(94位)、4位アサヒグループホールディングス(133位)、5位味の素(182位)と続く。味の素は一昨年総合78位、昨年167位と徐々に下落。キリンホールディングスも95位→173位→203位と成長性の鈍化などで順位を下げた。
「繊維製品」は東レがトップ(56位)。総合は昨年85位から大きく上昇した。特に収益性が797点から889点にアップし寄与。2015年3月期は売り上げ2兆円を超え、最高益更新も予想されている。最も低い成長性得点の上昇で総合ランキングの上位入りも見えてきそうだ。
2位は消防ホース最大手の帝国繊維(189位)。安定した業績で特に安全性は971点と高い。以下、3位婦人アパレル中堅のルック(208位)、4位スポーツウエア大手のデサントが続く。総合100位内は東レ1社のみ。8位日清紡ホールディングス(910位)までが同1000位内となっている。
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