TikTok「ただのエンタメツール」と見る人の誤解 ビジネス活用の舞台が意外にも広がっている

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規制強化の流れが出ている一方、さまざまな可能性も生まれてきています(写真:Brent Lewin/Bloomberg)
「TikTok売れ」などの言葉に代表されるように、マーケティング媒体として注目が集まってきているTikTok。企業がおさえておくべきポイントは何か。YouTube・TikTokプロデューサーで『TikTokショート動画マーケティング』の著者、大原昌人氏が最新トレンドを解説します。

ビジネスマンが知らないTikTokの「真実」

「TikTokという言葉をやたら最近聞くようになったぞ」

「あの飲食店はTikTokでバズってから一気にお客さんが増えたらしい」

ビジネス感度の高い読者のみなさんなら、こうした話を聞いたことがあるかもしれません。

「TikTok」といえば、少し前には「若者がダンスをしている」といったような印象を持っていた人も少なくないでしょう。確かに一時期のTikTokは中高生などの若者が使い、音楽に合わせてダンス動画などのエンタメ系の動画がアップされ視聴されているプラットフォームのイメージでした。

しかし、実態は変わってきています。TikTokには今やフィットネス、アニメ・漫画、音楽・歌、エンタメ、映画・ドラマ、ペット、料理・グルメ、赤ちゃん、日常風景など、ありとあらゆるジャンルの動画がアップされています。アーティストが絵を描いたり、音楽家が歌を披露したり、料理研究家が 料理をしたりと、エンタメに限らず幅広いジャンルの動画が広がっているのです。

最近では、TikTok発のアーティストも登場し、新たな才能発掘の場にもなっています。また企業が情報発信の場として使うケースも増えています。TikTokはもう踊るだけの場所ではなくなっているのです。

また、ユーザー層も変化しています。私が普段企業向けのセミナーやコンサルをする際、「TikTokを普段使用しているユーザーはどういった層でしょうか?」と質問をすると、100人中99人の方が「中学生とか高校生じゃない?」と答えられます。

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