藤ヶ谷太輔"焦りの20代"を抜けた今、思うこと 予想外の仕事が新しい自分の扉を開いてくれた

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でも逃げなかったからこそ、こうして今、映画の公開を楽しみに待っている自分がいる。

ダメで情けなくて自分勝手で、でもどこか共感せざるを得ない裕一という人間を、藤ヶ谷太輔は見事に演じ切った。

(写真:Woman type編集部)

「初号を見た時、なんていう表情をしているんだって思いました。これまで見たことのない自分の表情だったので。

それも全部、三浦さんが引き出してくださったおかげです。三浦さんって面白い人なんですよ。クランクアップの時も、飛び跳ねて喜んでいて。

そういう姿を見ると愛くるしいなと思うし、あんなにキツかったのにまた三浦さんと一緒にやりたいなっていう気持ちになる。

まあそこで『いや、1回冷静に考えた方がいい。10年くらい空けた方がいいんじゃないか』って思い直しましたけど(笑)」

人に優しくできる自分でいることが、プロのセオリー

ハードな現場を乗り越え、また一段上のステージに上がった藤ヶ谷さん。

現在も新たな主演ドラマの撮影に加え、Kis-My-Ft2としての活動など、目まぐるしい日々が続く。

これだけ多忙なスケジュールの中で、プロのパフォーマンスを果たすために心掛けていることは何だろうか。

「一つは仕事のバランスですね。僕のソロ活動の基準は、グループ活動に支障が出ないことなんですけど、この映画を撮っている時になかなかそれができなくて、メンバーには迷惑を掛けてしまったと思います。

僕のベースはあくまでグループ。

だから、グループ活動に支障が出る量の活動はしないようにしようって、改めて自分のキャパを見直しました」

仕事のプライオリティーを付けることは、パフォーマンスを保つ上で欠かせない。優先順位を明確にすることで、自分のやるべきことを取捨選択できるのだ。

「そしてもう一つは、プライベートをちゃんと充実させること。僕は仕事と同じくらいプライベートを大事にしたいんですよ。

プライベートが充実していると、心の余白ができる。そしてその心の余白が仕事の遊び心につながる

余白が埋まっちゃうくらいいっぱいいっぱいになると、どうしても心が動かなくなる。

自分の心と相談しながらお仕事ができたら、それが一番幸せだなって思います」

次ページ「パツパツになってると、結果的に誰も幸せにならない」
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