ホンダ「ZR-V」対日産「エクストレイル」SUV対決 ハイブリッドSUVの内外装から走りまでテスト

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さらにナビリンク機能プロパイロット装着車には、駐車時にステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキのすべてを自動で制御する「プロパイロット パーキング」も採用。これらにより、ドライバーの運転をアシストする先進機能がより充実しているのは、エクストレイルのほうだといえるだろう。

ほかにも両モデルには、スマートキーを携帯していれば、リアバンパー下に足をかざすだけで、自動で開閉ができるハンズフリー機能付きのパワーテールゲート(いずれもグレード別設定)を備えるなど、利便性が高い機能が満載だ。また、アメリカ・BOSE(ボーズ)社のサウンドシステムを搭載するグレードも設定するなどで、ドライブ中における高い快適性を追求している点でも互角だろう。さらに、エクストレイルにはサンルーフや、リアドアにロールサンシェードを設定したグレードもあるなど、よりアウトドアなどで楽しめる装備を採用している。

ZR-Vが発売になる4月以降に注目!

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以上のように、ZR-Vとエクストレイルは、いずれもハイブリッド車を中心に、走りの快適性や高い燃費性能はもとより、ドライブでの利便性や安全性などを高次元で実現したモデルだ。なかでもエクストレイルは、とくに4WD車で高い悪路走破性を追求していることが特徴。一方のZR-Vは、より都会的なフォルムや、走行中の静粛性などによる快適な乗り心地などが持ち味だ。

ライバルである両モデルだが、そういった個性の違いが、ユーザーにどう支持されるかが今後の注目点だ。とくにホンダは、トヨタや日産、マツダなどの他メーカーと比べると、国内のSUVラインナップが手薄だといえる。現状では、まさに少数精鋭の布陣ともいえるだけに、ZR-Vが正式発売となる2023年4月21日以降、市場からどのような反応を受け、エクストレイルをはじめとするライバル車たちのシェアに、どう食い込んでくるのかが気になるところだ。
 

平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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