ホンダ「ZR-V」対日産「エクストレイル」SUV対決 ハイブリッドSUVの内外装から走りまでテスト

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リアビュー
エクストレイルのリアビュー(写真:日産自動車)

北米市場を意識した3ナンバークラスのボディは、全長4660mm×全幅1840mm×全高1720mm、ホイールベース2705mm。ZR-Vと比べ、全長で90mm長く、全高は100mm高い。あくまで私見だが、実物を間近に見ると、実際の数値よりもかなり大柄に感じる。北米など海外で販売されている全長5000mm超えのフルサイズSUVほどではないにしろ、かなりインパクトが強いボディだ。

ラインナップには、エンジンで発電し、モーターで駆動する独自のシリーズハイブリッド「e-POWER」のみを設定。駆動方式は2WD(FF)と、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を採用した4WDを設定する。

また、グレード展開は、ベースグレードの「S」、中級グレードの「X」、上級グレードの「G」を用意し、4WDのXには5人乗りの2列シート仕様と、7人乗りの3列シート仕様も設定する。

オーテック
カスタムモデルとなる「オーテック」(写真:日産自動車)

さらにカスタマイズモデルを充実させていることも特徴だ。まず、4WD車に、よりオフロード感をアップした装備の「X e-4ORCE エクストリーマーX」を用意(2列シート仕様と3列シート仕様を設定)。加えて、より高級感とスポーティさを演出した「オーテック」と、それに充実した先進安全機能などを標準装備した「オーテック アドバンスド・パッケージ」も設定し、多様なスタイルや装備を施した仕様が選べる。なお、価格(税込み)は、スタンダードモデル(S、X、G)が319万8800円~449万9000円、カスタマイズモデルが412万9400円~504万6800円だ。

ZR-Vのハイブリッドシステム

走行イメージ
ZR-Vの走行イメージ(写真:本田技研工業)

ZR-Vとエクストレイルは、先述のように、いずれも最新のハイブリッドシステムを採用していることも注目点だ。まず、ZR-Vには、シビックe:HEVで新開発した2.0L・直噴エンジンと2モーター内蔵の電気式CVTを組み合わせた独自のハイブリッドシステム「スポーツe:HEV」を、国内ホンダSUVへ初搭載する。

ホンダのe:HEVは、走行用と発電用のモーター2基を搭載する独自のハイブリッドシステムだ。大きな特徴は、走行シーンに合わせて「EVドライブモード」「ハイブリッドドライブモード」「エンジンドライブモード」をスムーズに切り替えること。発進や市街地クルーズなどでは、エンジンを停止して走行用モーターのみで走るEVドライブモードが作動する。また、アクセルを大きく踏み込んだときや、登り坂など強い加速が必要なときには、ハイブリッドドライブモードが作動。エンジン出力で発電用モーターをまわし、発電した電力で駆動用モーターを動かして走る。加えて、高速道路など高い速度で巡航するといったエンジンが得意とする状況では、クラッチが直結されエンジンの力で走るエンジンドライブモードに切り替わる。

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