変わる日本で、教師の卵たちが学ぶべきこと

「IT×チーム」で学ぶことの重要性

教師の卵たちは今、何を学ぶべきか?
ITやゲームとは縁遠い学校の教師の世界に、それらを果敢に導入しようとする人がいる。千葉大学教育学部の藤川大祐教授だ。
藤川教授が担当する教職課程では、教育現場の事例を中心に「シリアスゲーム」や「ゲーミフィケーション」といったゲームと社会の関わりについて学ぶ授業を行う。果たして教師の卵たちの反応と成長は?見えてきた利点と課題とは?前回記事に続き、藤川教授に聞く。
※前回記事「教師こそITを学べ!変わる教員養成の現場」はこちら

アプリ制作で、学生たちの目の色が変わった

――大学生の授業にゲームアプリ作りを取り入れて、具体的に何が変わりましたか?

2012年度までは映像制作を中心に行っていて、ややマンネリ化していたんです。映像作りで困るのは、編集になると個人作業になってしまい分業が難しい点です。撮影も授業時間外に行うことがあり、キャンパスから遠く離れたところでの撮影もありました。そうなると、やる気のある学生には良いのですが、そうではない学生にとっては撮影する義務感が負担になっていました。

一方でスマホが普及した今では、誰でも何を教わらなくても勝手にYouTubeに映像をあげられる時代になっています。授業で映像制作を開始した当初から時代が変化したことで、学生たちの学ぶべきことがやや曖昧になっていました。

――アプリ制作を行う授業にしたことで学生の意欲の差に変化はありましたか?

かなり違いますね。そもそも、学ぶべきことが沢山あるということがはっきりしてきました。

ほぼ毎回、ゲスト講師に来て頂くのですが、その内容が最先端の知見なので学生たちにとっては全く知らないことばかり。教育学部にいてはなかなか実感できない、世の中はこんなに進んでいる、ということを目の当たりにするんです。

実際にゲームアプリのプログラムを作るとかデザインするという話を学生たちは初めて聞きます。どのような方がそういう話をするかについても、学生たちはわくわくしています。たぶん、グリーの社員の方々と接することが一番楽しかったのではないかと思います。インターネット業界で活躍する方々は服装から話し方から、明らかに教育学部で教鞭をふるうタイプとは異なりますからカルチャーギャップが大きかったのでしょう(笑)。この授業を受けていなければおそらく学生たちは接することのない方々です。

ところが、ここでは学生とグリーの方々で分かりやすい「ゲームアプリをつくる」という共通の目標があります。ゴールが決まっているので、どんなに戸惑っても学生はその今まで接したことのないタイプの方々と話をしなければならないという状況です。

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