住宅業界が応急仮設住宅の建設に着手【震災関連速報】

東日本大震災による甚大な住宅被害に対し、住宅業界を挙げて被災者の応急仮設住宅の建設に取り組む方針だ。

応急仮設住宅は、厚生労働省が被災地各県からの申請を受け、災害救助費負担金から補助を行う形で設置される。住宅は建築基準法上、2年間の居住が前提のため、建築費は1戸当たりで上限は238万7000円。基本はこの金額の半分が補助されるが、災害の規模に応じて、最大90%まで補助金額が引き上げられる。

「今回の場合は災害の規模が大きく、90%までの補助になるだろう」(厚生労働省災害救助救援室)という。実際の建築戸数については、国土交通省が被災3県の知事からの要請を集計している。現時点で、岩手県8800戸、宮城県1万戸、福島県1万4000戸の3万2800戸が見込まれており、「1ヘクタール当たり100戸、戸当たり30平方メートルで6戸くらいのアパート形式の建物になり、向こう2カ月で建設する方向」(国土交通省住宅生産課)だという。

集計した3万戸強の建設については、プレハブ建築協会が窓口になる。このうち、1万戸は積水ハウス、ミサワホーム、パナホームなど大手プレハブメーカーが参加する住宅部会で建設し、残りは大和ハウスや三協フロンティア、コマツハウスなどが参加する規格建築部会がつくる予定だ。

しかし、応急性が要求される仮設住宅建設にもいくつか懸念がある。1つは各県で決定する建設場所の確定だ。阪神・淡路大震災の時は、学校の校庭や公園など建設予定地が確保できた。が、今回は、平坦地が津波による甚大な被害を受けており、土地の選定で相当難航が予想される。また、資金面のネックもある。厚生労働省の災害救助負担金の年間予算は2億円しかない。3万2800戸の仮設住宅の90%を補助対象とした場合、補助金額は700億円強が必要で、速やかに補正予算が組まれる必要がある。
(日暮 良一 =東洋経済オンライン)

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