ジェフ・ベゾス創業期1994年の様子がわかる生声 ガレージからの始まりは「箔をつけたかったから」

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アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏
アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏(写真:Andrew Harrer/Bloomberg)
誰もが知る成功者として有名なあの人も、ひとりの人間として、悩み、もがき、ときには本音、弱音、ジョークをぽつりともらすことがある。ときに、そうした等身大の言葉はどんな美辞麗句よりも力をくれるはずだ。
ジェフ・ベゾスが社内文書やインタビューなどで自ら語った言葉、「生声」を収録した新刊『ジェフ・ベゾスの生声』より、アマゾンの創業期に語っていた本音とビジネスにおける信念を、一部抜粋・再構成してお届けする。

完璧な青写真があるわけではなかった

<1994~1999年 《創業》
キャリアを捨て、ガレージからアマゾンを立ち上げた頃>

当方、潤沢な資本金を持つスタートアップ企業。インターネット上で商売を開始するにあたり、ずば抜けて優秀なC/C++/Unixの開発者を求む。条件は、大規模で複雑(かつ持続可能)なシステムのデザイン及び構築の経験があり、またその作業を優秀な人材の3分の1の時間で終えられること。
――ユーズネット求人情報 1994年8月22日

 

年間2300パーセントで成長しているものがあれば、即座に行動すべきである。危機感はあなたの最大の財産となる。
――起業に関するABディック・レクチャー 1998年3月21日

 

完璧な青写真があるわけではなかった。この小さな400平方フィート(約37平方メートル)の倉庫には、長机すらなかった。我々は、セメントのフロアに這いつくばって作業をしたのだ。
――起業に関するABディック・レクチャー 1998年3月21日

 

決断における適切なフレームワークとは(少なくとも私にとっては)、後悔を最小限にすることだ。例えば80歳の自分を想像し、そこから人生をふり返ってみる。その時どうありたいか? できるかぎり悔いは残したくない。80歳になった自分が、1994年にウォール街から離れたことなどをまったく後悔しないのは分かっている。ひょっとすると思い出しもしないだろう。だが、あの当時面白いことになると感じていたインターネット業界に参戦していなかったら、きっと後悔したはずだ。
――起業に関するABディック・レクチャー 1998年3月21日

 

顧客にとって大切なものが3つある。品揃え、使いやすさと利便性、そして値段。だから日々、アマゾン・ドット・コムではそれら3つの要素がどこよりも優れているよう努めている。
――起業に関するABディック・レクチャー 1998年3月21日

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