就活生が社会人に聞きたい「働き方のリアル」 関心が高いのは残業時間や在宅ワークの割合

✎ 1〜 ✎ 731 ✎ 732 ✎ 733 ✎ 最新
拡大
縮小

コロナ禍以降に頻用されるようになったのが「テレワーク」だ。「リモートワーク」や「在宅ワーク」あるいは「在宅勤務」と呼ぶこともある。

多くの学生はテレワークに強い関心を寄せている。そして「テレワーク=先進的」と考えており、テレワーク実施企業への関心が強い。

「在宅ワークや時短勤務の推進度」

「1日の働き方や在宅ワークの割合」

「残業時間を減らすこと。リモートワーク」

マスメディアの報道でも、テレワークは先進的な働き方として扱われることが多い。NTTは今年7月1日から「リモートスタンダード」という「原則・在宅勤務」を実施すると発表した。住むのはどこでもよく、出社が必要な場合は出張扱いになる。航空機を使っても交通費として支給される。たぶん出張手当も出るのだろう。

ただ、学生がテレワークへ傾斜するのは自堕落さによるものかもしれない。今年4月から対面授業を行う大学が一気に増えたが、コロナ禍によって大学へ行くことがほとんどなかった。自室での講義視聴に慣れ、2020年以降に通学経験がなかった。2年も自室で気ままに過ごせば、その生活習慣を破りたくないのは当たり前だ。

フレックスタイム制はコロナ禍以前からある制度だ。業務の独立性が高い研究所などではかなり以前から存在していた。学生はフレックスタイム制にも関心を寄せている。

ただコメントを読むと、「フレックスタイムや在宅勤務の状況」や「フレックスタイムや残業時間について」、そして「フレックスタイム制かどうか、有休は取れるか」と記載されており、自分の都合ばかりを書き連ねているように思える。

今から気になる「副業」

フレックスタイム制よりももっと驚くのは副業へ言及する学生が5人もいたことだ。

「副業は可能なのか、女性の復帰率はどれくらいなのか」「就業時間に関すること(残業時間の長さや、フレックスタイムがしっかりと活用されているか)、多様な働き方に関すること(リモートワークや、副業解禁など)」「残業時間、副業」「副業について、男性育休の取得率」「女性が育休を取った後どのような職に就いているのか、また、副業は許されているか」。

確かに「副業・兼業の促進」は厚生労働省がガイドラインを作り、経団連も「働き手のエンゲージメント向上」に役立つとして促進している。しかし、職業能力が備わっていない新入社員を対象にしているわけではない。

ただ、「副業」で検索すると、簡単な仕事でお金がもらえそうな勧誘が多い。とすると、学生のいう副業とは、Web経由のワークのことなのかもしれない。インチキな勧誘も多いはずだ。気をつけてほしい。

次ページ働く時間や場所を拘束されたくない? 
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT