日本の人口、都市圏で増加の一方、地方での減少が顕著、10年国勢調査速報

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日本の人口、都市圏で増加の一方、地方での減少が顕著、10年国勢調査速報

総務省が2月25日に発表した2010年国勢調査の人口速報値によると、日本の人口は1億2805万6026人(2010年10月1日時点)で、5年前と比べ28万8032人増加となった。
 
 これを都道府県別にみると、5年前との比較で増加したのは東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県のほか、愛知県、滋賀県、大阪府、福岡県、沖縄県の9府県にとどまり、他の38道府県では減少。沖縄を除くと、首都圏、名古屋圏、近畿圏の都心部への人口流入が進む一方で、地方では人口減少が進むという二極分化が鮮明となった。

■次ページ以降に集計表
・都道府県別の人口(速報) --2ページ
・人口上位100市区 --3ページ
・人口下位100市区 --4ページ
・05-10年の人口増減数 上位100市区 --5ページ
・05-10年の人口増減数 下位100市区 --6ページ
・05-10年の人口増減率 上位100市区 --7ページ
・05-10年の人口増減率 下位100市区 --8ページ

人口が最も増加したのは東京都で58.5万人増加(増加率は4.7%)した。以下、神奈川県の25.8万人(同2.9%)、千葉県の16万人(同2.7%)、愛知県15.4万人(同2.1%)、埼玉県14万人(同2.0%)と続く。一方、関西勢は、大阪府が4.6万人(同0.5%)、滋賀県が3万人増えたものの、京都府や兵庫県では減少しており、この5年間で110万人増加した首都圏とは対称的だ。

地方では、北海道が12万人減少(減少率は2.1%)したのを筆頭に青森県や福島県で6万人を超える減少を記録。減少率では秋田県の5.2%、青森県4.4%、高知県4.0%など、東北や山陰、四国地方で3%を超える県が目立っている。

369万人と膨れあがる横浜市、一方で1000人未満は26村に

今回の2010年国勢調査による人口を全国1750市区町村(政令指定都市の区は除く)ごとにみると、最大は横浜市で、前回2005年から10万人増加し369万人に膨れあがり、静岡県(376万人)全体にほぼ匹敵する規模になった。

2位は大阪市で266万人、3位は名古屋市で226万人。以下、札幌市、神戸市、京都市、福岡市、川崎市、さいたま市、広島市と政令指定都市が続く。18位に一般市としてトップ20内に唯一顔を並べている熊本市も、来年4月の政令指定都市への移行が決まっている。

東京23区で人口が最も多い世田谷区が14位、87.8万人と山梨県(86.3万人)を上回る。ほかに練馬区、大田区、足立区、江戸川区、杉並区が上位30位に並んでいる。

反対に少ない自治体は、青ヶ島村が201人、利島村が341人、御蔵島村が350人と東京都島しょ部の村が並んだ。このうち利島村と御蔵島村は5年前と比べて人口が増えている。この3村を含め、人口が1000人未満の自治体は26村。このうち5村は沖縄県で、いずれも小さな島が1つの村となっている。また長野県が4村あるが、いずれも県境に面した深い山村である。こうしてみると、離島や近隣にも目立った都市のない山村という点で共通している。
(加藤千明 撮影:尾形文繁 =東洋経済オンライン)

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