グーグル、第4四半期決算は伸び悩む 広告価格低下、為替変動が重石に

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 1月30日、インターネット検索大手の米グーグルが29日発表した第4・四半期決算は、15%増収となったものの、オンライン広告価格が引き続き圧迫されたことで、市場予想に届かなかった。写真は、グーグルのロゴ、2014年撮影(2015年 ロイター/Dado Ruvic)

[サンフランシスコ 29日 ロイター] - インターネット検索大手の米グーグル<GOOGL.O>が29日発表した第4・四半期決算は、15%増収となったものの、オンライン広告価格が引き続き低下したこで、市場予想に届かなかった。為替変動も圧迫要因となった。

連結売上高は181億ドルとなり、前年同期の157億1000万ドルから増加。ピシェット最高財務責任者(CFO)は、為替変動が「非常に強い向かい風」となったにもかかわらず、増収となったと述べた。

ただトムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたアナリスト予想の184億6000万ドルは下回った。

純利益は47億6000万ドル(1株当たり6.91ドル)と、33億8000万ドル(同4.95ドル)から増加。ただ、調整後の1株当たり利益は6.88ドルと、アナリスト予想の7.11ドルに届かなかった。

クリック1回当たりの広告料金を示すコスト・パー・クリック(CPC)は前年比3%低下。ただ、広告クリック回数は14%増加した。

スマートフォン(スマホ)やタブレット型端末などのモバイル端末を通したオンラインサービスでは、一般的に広告料が安めに設定されており、消費者の間のモバイル端末の利用拡大に伴い、グーグルの広告収入への圧力が高まっている。

グーグルはまた、売上高の約半分を海外で稼いでいるため、ドル高が収益の重しとなった。BGCパートナーズのアナリスト、コリン・ジリス氏は、「ドル高が進むにつれ、一段と減速する」との見方を示した。

時間外取引でグーグル株は決算発表直後は3.5%安の493ドルに下落。その後は0.1%高の510.66ドルと、反転している。

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