ホンダ、それでも原付バイクにこだわる事情 低迷する国内2輪市場で新車攻勢

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縮小
7代目が発売されたのは1998年。約16年ぶりに復活した「タクト」

縮小の一途をたどる国内バイク市場。2014年は国内3メーカー(ホンダ、ヤマハ、スズキ)の50ccバイク(原付1種)の販売台数が約23万台と、278万台を記録した最盛期の1982年から10分の1以下の規模にまで落ち込んでいる。

そうした中、ホンダは50ccスクーターの新型車「タクト」を1月23日から発売した。国内販社のホンダモーターサイクルジャパンの加藤千明社長が、「市場開拓の先兵として期待し、16年ぶりにネーミングを復活させた」と力を込める車種だ。今回が8代目となるタクトは、同クラスのスクーターでは最高となるガソリン1リッターあたり80キロメートルの低燃費を実現している。

かつてのユーザーはどこへ?

1980年に発売した初代タクトは、操作性や経済性に優れ、それまでバイクにあまり関心のなかった人たちの需要を喚起した。発売から約2年で72万台を販売する大ヒットとなり、第3期スクーターブームの火付け役となるなど、ホンダの中でも特別な車種に位置づけられる。

しかし、排ガス規制やヘルメット着用の義務化、高校生をバイクに乗らせない「3ない運動」などの逆風を受け、「つるべ落とし」(加藤社長)のように市場の縮小が続いてきた。「(かつて50ccスクーターのユーザーだった)主婦層が軽自動車に移行したことも大きい」と、ホンダの青山真二・二輪事業本部長は分析する。

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